私の怪異体験記

お盆に入りました。お盆らしくと言ったら語弊があるけど、私が若い頃に体験した怖い体験をするね…

実話です。

その頃湯布院で新聞配達のアルバイトしてたのね。子供たちがまだ幼くて勤めに出るのも難しいし、眠ってる間の仕事だからいいかなと思って…


まだ朝の三時四時って時間帯を車で走るの。湯平って知ってる?店の車でそこまで配達に行ってた。

その頃に体験した不思議な話…それも三回、最初は見たのね。ホント田舎の道沿いにポツンポツンと人家のある細い道、ある早朝道沿いの木立が生い茂る小さな場所に人影が浮かんでるのを見たの。

白い輪郭しかわからなくてね、それでも人影だった…

朝といってもまだ真っ暗、こんな時間に何やってるんだろうと思ったわけ。

昼間通ったらそこにはお墓があった。でもそれがわかっても仕事続けたよ。まああまり意識しないようにしたし、車だったから…

二度目は声を聞いたの。配達先のワンちゃんの頭撫でてたらすぐ近くの国道に架かる橋の方から叫び声とも呻き声とも思えるイカれた大声が聞こえたの。

最初はライダーでも騒いでいるのかなと思ったけど、車もバイクも一台も通らなかった。

真っ暗だもん、車が通ったらすぐにわかるわ。日曜日だったからホント車もバイクも一台も通らなかったのよ。

実はその声が聞こえた橋というのは数年前に酷い事故があって何人か亡くなってる…

橋の袂には慰霊碑のようなものがあるのね、私は事故の事知ってたからまさかと思ったわ!


三度目はこれが一番怖かったんだけど、車で走ってる私に向けられた得体の知れない何者かの視線、JR線路沿いの国道を配達を終えて店に帰る時だった。

何か車の外から私を見てるのね。気のせいじゃない。明らかに人でない者が車のハンドルを握る私を外から凝視してる。人じゃないよね、私は車に乗ってるんだから…

「右向いたらダメ」って、必死に自分に言い聞かせてたら、やっと異様な気配は消えたの。不思議でしょう?

見た訳でも聞いた訳でもないのに三度目の経験が一番怖かったんだから。

後で聞いたら、平行して走るJRのトンネル内で老人が轢かれたり、確かにいわくありげな場所だった。それから暫くしてこの仕事辞めたけど、今も忘れられない思い出です。

因みにこの時の体験は[小説家になろう]というサイトにカピバラ子の名前で載せてます。良ければ読んでね。他の体験も書いてるよ✌️